« 5年後 | トップページ | 塊と流れ »

文学的文章を攻める

今日もありがとうございます。塾長です。

どうやって得点を上積みさせるか(国語)。

新傾向になって、得点がぶれている生徒が多く、残りの日数で少しでももがきたいのです。

そこで私は国語が専門ではありませんが、作者の立場に近い位置にいたこともあるので、文章中に何を置いて読者に読み取ってもらいたいかを、逆の立場から考えています。

作者と出題者は違うので、実際は出題者の意図を汲みとらなければならないのですが、得点の上積みのため、色々と思案しています。

昨日は、平成25年度神奈川県高校入試の国語の問題を読み返していました。

問三の小説(文学的文章)は、それほど難しくない問題ではありますが、皆が皆満点をとれるわけではありません。

坂井希久子氏の『迷子の大人』からの問題で、専門学校を卒業してホームヘルパーになった「私」と、担当になった九十歳近い「星子さん」の話です。

「私」と「星子さん」の気持ちを読み取れるかどうかが勝負、これは文学的文章を解く時の常ですね。

小説は、基本的に人物の心情をストレートに表現せず、いかにしてそれを表現するかというものだと私は思っています。

その表現が美しい、巧い小説は、より多くの人々の共感や感動を呼び、読者が増えます。

例えば、「寒い」と書かずに、どう寒さを表現するか。

「吐く息が白かった。」

「道行く人は、皆肩を窄(すぼ)めて歩いている。」

それに登場人物の気持ちや状態を表す表現を入れて、さらに読者に想像させていきます。

「去年の今頃は、この白い塊も大きく、お互いに顔を見合わせながら帰る夜道も明るく感じた。しかし今、目の前の白い息は小さく、それが余計に同じ道を暗くさせた。」

これで、孤独、寂しさと、寒さ、冬、闇を読み取るのは決して難しくはないでしょう。

これの前後の文に、登場人物がなぜ独りなのか、1年前はどうだったのか、などがあれば、その部分から問題は作成できます。

これは小説ではなくでも、昔赤塚先生が漫画を描いていた時も、そのような手法(積み上げ型)だったと記憶しています。

但し漫画の場合は、文章ではなく、背景や人物の表情で気持ちを表すことができるという点で、小説とは異なりますが。

問三では、「エリーゼのために」が(問題文としては)誤答を誘うように出てきますので、それに惑わされないようにしましょう。

この問題のポイントは「お茶」だと私は感じ取りました。

1年前、お茶を淹れそうになった星子さんと、文章の最後に用意された「ピンク色の2つの湯飲みに注がれた、ほっこりと湯気の立ったお茶」から、感じ取って下さい。

感じろ!

感じ取るのはセンスもあるのですが、小説がどういうように書かれているかが理解できていれば、センスがなくても解けます。

「飼っていた猫が死んだので、私は悲しいです。」

小説の場合、こういう文章(ズバリ書きすぎている)からは、問題は作成できないでしょう。

ちなみに計りましたが、この問三は、5分かからないで解ききれるはずです。

本文の前に設問1を読めばですけどね(そうして下さい)。

|

« 5年後 | トップページ | 塊と流れ »

塾長の記事」カテゴリの記事

学習法」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/548806/58993634

この記事へのトラックバック一覧です: 文学的文章を攻める:

« 5年後 | トップページ | 塊と流れ »